今回は40年前の造形と最新技術の融合をさらに加速させるべく、
リバイバル版ガンダムのガンプラを作成して、エコプラ リサーキュレーションカラー風に塗装してきました。
今回使用したキット
組み立てたキットはこちら、「ベストメカコレクション 1/144 RX-78-2 ガンダム (REVIVAL Ver.)」です。
販売から40年以上培われた技術で最新化された1/144ガンダムで、
このまま組み立てても正面からパーツの合わせ目は見えないですし、
EGと同じくニッパーなどの工具なしで組み立てることができます。
色分け成型されていますので、塗装しなくてもしっかり色分けされた仕上がりになります。
まずはそのまま組み立ててみましょう。
カメラアイだけはエナメル塗料で塗装を行いましたが、それ以外は無加工で組み立てています。
素組みの状態でもしっかり色分けされていて、合わせ目も目立ちません。
横腹や脚の後ろ側にはさすがに合わせ目がありますが、なかなか目立たないようになっていました。
今回の塗分け
今回は、もともと黄色だった部分を蛍光イエローで塗装し、それ以外をブラックに塗装します。
ガンダムのカメラアイが黄色いパーツで構成されていますので、
ここを蛍光色にするよう配色することにしました。
黄色いパーツは首回りや腰などに点在していますので、アクセントとしても良さそうです。
シールなどはなくパーツの成形色で色分けされていますので、
黄色のパーツに対して蛍光色、それ以外を黒色で塗装するだけでOKそうですね。
使用する蛍光色は、蛍光イエローでいきたいと思います。
同系色であれば多少塗装剝げがあっても目立たないと思いますし…
塗装前の加工
塗装前に、バリ取りや合わせ目消しなどの加工を行います。
合わせ目消し・バリ取り・パーティングライン取り
まずは流し込みタイプの接着剤を使い、合わせ目消しを行っていきます。
合わせ目消しの過程でヤスリがけなどの作業が発生しますので、
バリ取りの作業はこのタイミングで並行して行う予定です。
今回合わせ目消しを行う箇所は、次の3か所です。
手のパーツとふくらはぎ部分のパーツは、正面からは目立ちにくいですが合わせ目が発生します。
そして手首にあたる部分も目立ちませんが合わせ目がありますので、ここも対応していきます。
他にも腰部分や肘部分にも合わせ目があるのですが、
組立の順番の都合上、合わせ目消しをしてから組み立てることができないため、今回は見送ることにします。
ふくらはぎで合わせ目消しをした箇所を削ると同時に、
脚の両側にあったパーティングライン(成型時にできる段差)もヤスリがけで処理しておきます。
シャープ化
次はパーツの先端をシャープに仕上げていきます。
リバイバル版ガンダムでは、アンテナとシールドの部分で尖った部分をわざと太くしています。
こうすることで対象年齢を引き下げているんですね。
(RGなどは対象年齢が高い分、アンテナが鋭利に仕上がっている傾向にあります)
後付けされたような箇所をニッパーなどで切り取り、ヤスリで整えてあげればそれだけでシャープな印象に変わります。
これだけでもかなりスッキリしてきます。
あまり補足しすぎると、ちょっとした衝撃などで曲がってしまう可能性もあります。削りすぎには要注意です。
カメラアイの塗装おとし
他の記事で使うためにカメラアイの周囲を黒く塗装していたのですが、
今回の塗装にあたって一度塗料を落としておくことにしました。
せっかくエナメル塗料で塗り分けしましたが、水性塗料で塗り直すので仕方ないですね。
パーツ洗浄
塗装の前に、パーツを洗浄しておきましょう。
パーツを洗浄する理由としては、
・バリ取りなどで出た小さなゴミが付着している場合がある
・ホコリや手垢・手油などが付着している場合がある
・パーツ生産時についている離型剤が残っている場合がある
といったあたりになります。
正直なところ神経質になって洗浄する必要はありませんが、
洗浄しないことが原因で塗装が失敗してしまうリスクは存在します。
GSIクレオス公式アカウントからも警告の投稿があったように、
離型剤が残っている状態だと塗装ムラが発生する可能性があるようです。
大手メーカーのプラモデルならその心配も少ないとのことですが、リスクは少なくするに越したことはありません。
私も塗装前に食器用洗剤を使って洗浄しました。
ちなみに我が家の食器用洗剤はJOYではなくキュキュットです。
洗浄後パーツをしっかり乾燥させたら、次は塗装のフェーズです。
蛍光色塗装
蛍光色に塗装するパーツは5つしかありませんでした。
これらのパーツについては、サーフェイサーでの塗装をせずに蛍光色を塗装していきます。
過去の経験から基本色よりも蛍光色の方が塗膜が剥がれやすいと感じました。
ですので今回は蛍光色が多少剥がれたとしても見た目の変化が少なくなるよう、
色が異なるサーフェイサーを挟まず、蛍光塗料を成形色に近づけて塗装をしようと思います。
使用する塗料は、水性ホビーカラーの蛍光オレンジと蛍光イエローの2色です。
これをイエロー多めで調色して、ガンダムイエローのような少しオレンジがかった黄色に近づけて塗装を行います。
調色の際は、薄い色の塗料を多めにして、濃い色の塗料をちょっとだけ加えていきます。
今回で言うとイエローに対して2,3滴だけオレンジを垂らすことで、ガンダムで使われる若干オレンジがかった黄色を再現します。
紙コップや撹拌棒の上でではありますが、けっこう近い色になったのではないでしょうか。
これで黄色いパーツに塗装をしていきます。
塗装時には色が乗っているかどうか分かりづらいので、表面に濡れた時の光沢ができているかどうかで判断していきます。
塗装をしてみると、思っていたよりも少しだけ赤みがかった仕上がりになりました。
上の画像で、左側が塗装していない左側、右側が塗装後です。
こうして比較してみると、やはり塗装後のほうが少し赤みが強いように見えます。
ですが当初の予定通り、パーツの成形色とそれほど変わらない色合いで塗装することができました。
パーツ成形色の影響で結果的に近い色に仕上がっただけの可能性はありますが、
それはそれで結果オーライと言えるでしょう。
ベース色塗装
蛍光色に塗装した5つのパーツ以外は、黒色に塗装していきます。
今回はブラックのサーフェイサーだけで塗装してみました。
表面はつや消し塗装をしたようなマット感があり、意外と悪くない結果となっています。
サーフェイサーの目的はパーツに塗装膜を食いつかせて後の塗装が乗りやすくさせることですが、
サーフェイサー自身は表面の仕上がりを追求した塗料ではないため、仕上がりにはちょっとだけ不安が残ります。
つや消しクリアー塗装
次はクリアー塗装を塗ってから組み立てていく予定だったのですが、
蛍光色に塗装したパーツの塗膜を厚くしすぎたことに気づきました。
このまま上からクリアー塗装して組み立てると、塗膜が厚くなりすぎて組み立てに支障が出るかも…
というわけで、可動部以外はトップコートの前に組み立てておくことにしました。
もうこの時点で充分カッコいいですね。
パーツを合わせるために押さえた部分のツヤ具合が変わったような部分もありますが、
あまり目立たない範囲に収まったのではないかと思っています。
クリアー塗料の残量が思っていたより少なく、それほど厚塗りすることができませんでした。
それでも最低限のトップコートは吹けたと思うので、よしとしましょう。
トップコートを塗装したことで、押さえたせいでツヤ具合が変わっていた部分は分からなくなりました。
サーフェイサーのままで仕上げるのも、トップコートを使うなら問題なさそうですね。
組立・完成
塗装が終わり、組み立てた作品がこちらです。
ガンダム(リバイバルVer.) リサーキュレーションカラー仕上げの完成です。
プロポーションは40年前のものながら、色合いは現代のエコプラを彷彿とさせる仕上がりとなりました。
蛍光色は元のガンダムイエローを意識した色合いで、
色が違うことによる違和感を抑えながら、差し色として全体を映えさせるアクセントカラーとなってくれています。
後ろから見ると、腰の部分に黄色が入っているだけなので、ちょっと物足りない感もありますね。
反省点
今回の反省点は、以下のような点が挙げられます。
〇下地と塗料の色が近くても塗装は可能(厚塗りしすぎないよう薄めにするのがよさそう)
〇サーフェイサーの色のままでも悪くない仕上がり(トップコートは必要)
〇蛍光ガンダムイエロー(調色)の仕上がりがよかった(下地の色に影響を受けている可能性は高いが)
×トップコートを塗るまでなるべく塗装棒からパーツを外さない
×組み立てを想定して厚塗りしすぎない
×塗料(今回はつや消しクリアー)の残量が不充分だった
次はリサーキュレーションカラーの光沢仕上げを製作してみてもいいかもしれません。
最後に
いかがでしたでしょうか。
今回はリバイバル版のガンダムをリサーキュレーションカラー風に塗装してみました。
レトロ感と新鮮さの2つが融合した、不思議な感覚を味わうことができました。
この記事が参考になりましたら、よければもう1件記事をご覧いただければ幸いです。